連載「葵祭実行委員にインタビュー!」第4回目は葵祭の目玉企画の一つを担うステージ企画班のチーフ(渡辺 蓮:わたなべ れん)とサブチーフ(鈴木 和士:すずき かずし)にインタビューをしました。
※以下インタビュー記事では、インタビュアー(質問者)とインタビュイー(回答者)は同じ学年または下の学年のため、カジュアルな言葉でのやりとりになっています。
青野:主な仕事内容は?
渡辺:チーフの仕事は、サブチーフの意見の尖っている部分を削ってちゃんとした企画に成形して、お互いが納得できるいい感じの形に整えてあげることかな。
あと、サブチーフのやりたいことを大事にすること。やりたいことが全部できるわけじゃないけど、できないことはできないって言って、できそうなことは俺が考えて、形にしてあげるっていうのがチーフの仕事かなって思っています。
鈴木:サブチーフはチーフのいうことを聞くこと。これが第一で。あとは企画作りと、本祭中に使うボードとか装飾系の作成、スケジュール管理だったり、協賛する人は協賛の連絡。
青野:次は大変なこと。一番大変だったエピソードでもいいし、日常的に大変だなと思うことでも。
渡辺:ひとつは、俺の意見が強すぎて、サブチーフがみんな流されちゃうこと。それはいいんだけどね、俺は扱いやすいから。でも、みんな指示待ちになりつつあるかな。こうなったのは、俺がやってしまったことだからしょうがない。色々意見を頭から潰していったから。笑。
青野:さっきは「納得のいくように〜」って言っていたけど…?
渡辺:その時は多分、俺の意見の方が強かったと思う。新歓委員の仕事をしていた新歓の頃(3月〜4月)俺、6個か7個企画を抱えていたからさ、6人とも納得のいくような意見を出すのが難しかった。俺ができる範囲で指示していたら、俺の意見が強くなっちゃって。立て込んだ時期だったな。企画会議と新歓が被っていて。あの時期が大変だった。
青野:じゃあ今も自分の意見とサブチーフの意見の折り合いをつけるところがやっぱり難しいポイント?
渡辺:そう、難しいね。サブチーフの好きなようにさせると企画が成り立たなくなってくるし。
渡辺:あとね、サブチーフたちを見ていると、去年の自分を見ているような気持ちになるんだよね。
青野:具体的な例ってある?
渡辺:ある企画で、お偉いさんに登壇のメールを送らないといけなくて。そういうメールってめっちゃ早くやらなきゃいけないじゃん?だから4月頭とかに「メールしとけよ」って担当のサブチーフに言ったけど、「まだ送らなくていいと思います」って返されて。結局俺が連絡したんだけど。そういうのがあったり。
青野:2年生が見える景色と3年生が見える景色って全然違うんだね。
渡辺:全然違う。俺も去年は分からなかったから。
青野:そういうのがありつつ、本祭まで折り合いをつけ続けていくっていう感じか。
渡辺:そういうことです。
青野:サブチーフはどう?2年生からの視点で大丈夫。
鈴木:基本、チーフがまとめてくれていたから、僕はすごく大変だったと思ったことがなくて。でもやっぱり、スケジュール管理とか。あとは僕一人だけじゃなくて、業者さんだったりステージに立ってくださる人だったりがいて、その中でさらに限られた時間があるから、その中で企画をまとめるのが大変でしたね。
青野:仕事をする上で気をつけていることや意識していることは?
渡辺:最初は、自発的に物事を進められるような、マニュアル人間じゃない後輩を作ろうと頑張っていたんだよ。でも難しいね。やっぱり。自発的に動かすって難しい。でもそれをできるようには頑張ってる。企画書とか作っていても、「ここを直しておいて」じゃなくて、「こう書いてあるけど、どう思ってる?」とか「本番はこう書いてあるけどどう動くの?」とかって聞いてあげたり。そこを気遣っているけど、2年生に届いているかは、不明です。笑。
青野:なんで、「自発的に動けるようにした方がいい」って思ったの?
渡辺:それは、本番だよね。マニュアル人間って本番にアクシデントが起きた時すごく弱いんだよね。でも、自分で企画を考えて組むことができるようになれば、流れが掴めるようになる。だからちょっとしたアクシデントがあっても流れに戻すような動きができるようになる。だから自発的になる心を芽生えさせようとしているんだけど、どうなんだろうなって。笑。
青野:サブチーフにはその考えを日頃から伝えているの?
渡辺:伝えてはいないね。命令はしているけど。でもまぁ他よりはいいと思うよ。ステージの子が一番優秀だと思っているから。笑。
青野:サブチーフが気をつけていることや意識していることがあれば。
鈴木:葵祭の仕事がいつ入ってくるか分からないから、とりあえず、葵祭の予定があるんだったらそっちを優先するように前々から空けるようにしています。前もってスケジュール空けて、葵祭を第一優先にすることを心がけています。
青野:スケジュール管理で失敗したなぁとかそういう経験はあった?
渡辺:一番やばかったのは、あれだな、一番初めの4月。プレ会議(企画会議の前に行う、簡易的な会議)ができなかったから。笑。
青野:そうなの?
渡辺:俺も新歓で忙しかったし、和士も新歓のオリターに出ていて、タイミング合わなくて。
青野:企画会議はぶっつけ本番だった?
渡辺:ほぼ。
鈴木:前々日くらいに打ち合わせをやって
渡辺:結局企画会議落ちちゃって。笑。でも、内容は大丈夫だったから。質疑応答がちょっとね。
青野:それがずっと頭の中にある感じか。
鈴木:そうです。
渡辺:それ以外は全然大丈夫。
渡辺:和士は2年の中だったら、後輩とよく絡んでくれるからいい。
鈴木:よく絡むようにはしています
渡辺:ステージ企画班はあんまり後輩と絡む2年生が少なくて、唯一かずしが絡んでくれるから。
青野:去年の本祭も、ステージ班の同級生に友達が多かったから本祭に人がたくさんいたって聞いた。
渡辺:和士が根っこでね、そこを持ち上げられたから人がいっぱい来てくれて。
鈴木:そうなんです
青野:人脈というか。
渡辺:人脈はピカイチだな。
青野:それは日頃から意識しているのかな、それとも元からそういう性格?
鈴木:1年の最初に、とりあえず友達を作ろうと思って、葵祭を含めて4つくらい入っていたんですよ、サークル。
渡辺:そんなに?
鈴木:それで一個一個知り合いが増えて。
青野:今も4つ?
鈴木:今は葵祭だけ。
青野:やりがいは?
渡辺:やりがいはもちろんあるよ。やりがいないと続けられないからね。こんな仕事。笑。単位も出ねぇし、金も出ねぇ。授業も休まないといけないこともあるし。バイトも削ったりね。やりがいないと続けられないから。笑。
渡辺:俺が「よかった」っていうより、サブチーフが「よかったぁ」っていう思いをしてもらって、それを見るのが楽しみだなって。達成感とか、最後に味わってもらうために、頑張ろうって思うね。自分で「頑張ってきてよかった」って思えるように。せっかく頑張るなら、頑張ったなって思ってほしい。
鈴木:去年僕もステージ企画班で援助員をやっていたんですけど、蓮さんとか先輩たちがすごくかっこよくて。感動できるのがすごいなって思って。だからこそ、その先輩のもとで働きたいなっていうのがあって、ステージの所属を希望したんですけど。考えが色々あるちゃんとしたリーダーなので、その人のもとで働けるのがやりがいだなって思います。
渡辺:なんか恥ずかしいな。笑。
青野:こうやって引き継がれていくんだろうね。
青野:最後に、未来の来場者に一言お願いします!
渡辺:ステージ企画班は東経大のバンドとかグループとかの集大成を披露する場でもあるし、ステージ企画班としての、当日に向けた計画を見せる集大成でもあるから、ぜひ見ていってください!ぜひ楽しんでください!楽しんでいる顔で、幸せいっぱいでございます。笑。
鈴木:たくさんの工夫と準備をしてきたので、その瞬間を見ている人たちの特別な時間になればいいなと思います。ぜひ楽しんでください。
次回は、葵祭の超花形企画の"クセ強"芸能人班に語ってもらいます。お楽しみに〜 !
(画像左:サブチーフ(鈴木)、画像右:チーフ(渡辺))
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